薬局の北條です。
私は毎日の朝にかかさず食べるものがあります。それはヨーグルト。美味しいですよね。
ヨーグルトに入っている乳酸菌は医薬品にもなっていて、当院ではビオスリー配合OD錠という名前で採用されています。乳酸菌製剤は腸内環境を改善することでお腹の調子を整えてくれますし、最新の研究では免疫機能をアップするともいわれています。
今回はアロエ味を選びましたが、毎日食べると飽きてしまうので味を変えつつ食べています。
さて、このヨーグルトに入っているアロエ。食べた食感が良いですよね。ヨーグルトに入っているアロエは「アロエ・ベラ」の葉の中のゲル状の部分で苦味もなく、無味無臭といわれています。
しかし、生薬のアロエとなるとアロエ・ベラではなく、種の違う「アロエ・フェロックス」(ケープ・アロエ)になります。しかもゲル状部分ではなく、アロエの葉から搾った液を乾燥したものです。粉末にしたものはアロエ末ともいわれます。
アロエ(Aloe)はギリシャ語「アロエー」に由来するのでそのままです。フェロックス(felox)はラテン語で恐ろしいという意味です。葉の縁がトゲトゲしいからでしょう。ベラ(vera)は本当に(薬効のある)という意味です。
アロエ末の主要成分はバルバロイン、アロエエモジンで苦味があり、健胃・緩下作用(下剤)の効果があります。特に昔から下剤として使用されてきたようです。アロエエモジンはアントラキノン誘導体でセンナと同じ大腸を刺激する作用があります。アロエ末はツルハなどの薬局に行けば健康食品として購入することができますが、病院に受診して下剤を処方してもらった方が良いかもしれませんね。
アロエ・ベラのゲル (葉肉部分にある粘性の物質)の部分は、やけどの回復に対して効果があるかも、とされていますが副作用の報告もあり、科学的データは十分ではありません。やけどになったら皮膚科に受診しましょう。
アロエヨーグルトのアロエは食感を楽しむためのものですが美味しくて好きなヨーグルトの一つです。健康にも良いですし、みなさんも毎日のヨーグルト生活をしてみませんか?