パラダイムシフト

暑い中のマスクは口渇感を感じずに…といいますが,口呼吸が助長されてカラカラになる事度々なリハビリ保坂です.
コロナ一色のメディア・ニュースに,ちょっとした箸休めを入れていきましょう.

先日,某有名老舗八△橋メーカーA社がB社を相手取り訴訟を起こしました.その判決が先日出まして.気にはかけてましたが,「まぁ,そりゃあね…」って結果でした.

A社の言い分
「創業〇〇年なんて根拠もどこにもない,消費者に誤解を招き不正競争防止法に抵触する,広告表示をやめなさい!」「特に観光客に人気の商品なのに創業年を見たら老舗の方を買っていくじゃないか!こちらの商売あがったりだ!」

だそうです.

んー無茶苦茶な論理ですねー.

それに対してB社は
「はっきりいってビックリしています.当社としましては,粛々と対応し営業して参ります.」

だそうです.
全く相手にせず,全面的に対立する姿勢を見せ続け,先日判決が出ました.

結果から言えば,A社の請求棄却でB社の勝訴となりましたが,地裁判事の主文が何より印象的でしたので,紹介します.

「△△では『生八△橋』など歴史が浅い菓子もよく売れており,歴史の古さは必ずしも消費行動を左右するとはいえない.問題とされた表示も江戸時代に創業したようであるとの認識をもたらす程度のものにすぎず,消費者の誤解を招くとはいえない.」

生産者の目線と消費者の目線にズレが生じていることを象徴する出来事だと感じました.
消費者のニーズは刻々と変化し,多様化しているということです.

日々の自分の仕事に当てはめて考え直してみました.
我々が良かれと思って行っているリハビリは本当に患者さんのニーズに沿っているのか…

過去にとらわれ,現代のニーズにも当てはまると勝手に思ってはいないだろうか…

私の働き始めた16年前と今では,明らかに患者さんやご家族のニーズは変化していると感じます.時代錯誤だけは…ほんとにまずいですね.

表題のごとく,劇的とはいかずとも,時代的ニーズと社会情勢に合わせた,セラピストでありたいと思わせてくれる,貴重なニュースでした.

拙い文章とはなりましたが,最後までお読みいただきありがとうございました!